新型コロナウイルス感染防止対策マニュアル
ビルオーナー編
換気の徹底
新型コロナウイルスの対策として、どの程度の換気が有効か、今のところ明確な根拠は示されていません。しかし、3つの条件(密閉・密集・密接)の1つである「換気の悪い密閉空間」をつくらないために、各店舗の協力も得ながら、出来る限りの換気を行いましょう。厚生労働省からは、ビル管理法の考え方に基づく必要換気量が確保されている場合は、「換気の悪い密閉空間」に該当しないとの見解が示されていますので、参考としてください。
1 ビル管理法の考え方に基づく必要換気量 (一人あたり毎時30m3)が確保されているかを確認する。
ビルオーナーは、ビル管理法(建築物に おける衛生的環境の確保に関する法律)の考え方に基づく必要換気量(一人あたり毎時30m3)が確保されているか確認しましょう。必要換気量が確保されていない場合、換気設備の清掃、整備などの維持管理を適切に行いましょう。場合によっては、専門事業者に依頼して、ビルの換気設備の性能を確認するなどの対応も必要です。また、窓のない店舗や地下に店舗が入っている場合、常に空調を最大限で稼働させるなど、可能な対応について検討しましょう。
具体的な空気環境基準については、厚生労働省のリーフレット(「換気の悪い密閉空間」を改善するための換気の方法(PDF))をご確認ください。
2 ビル全体で適切な換気方法について検討して定める。
複数の店舗が入ったビルの場合、フロア単位の空気の流れや、ビル単位の換気量を考えて、換気方法を定める必要があります。各店舗の協力も得ながら適切な換気方法を検討し、ビル全体でどのように換気を行うか定めましょう。
3 各店舗と協力し、 定期的な換気(1時間に2回以上が目安)を実施する。
ビ各店舗と協力し、窓や非常口の扉などを開放するなどして、定期的に換気を行いましょう。空気の流れをつくるため、フロアに複数の窓がある場合、2方向の窓を開放しましょう。窓が一つしかない場合はドアを開けましょう。窓の開放により換気を行う場合は、1時間に2回以上の換気回数※
が目安です。具体的には、30分に1回以上、数分程度、窓を全開にし、室内の空気がすべて入れ替わるまで換気しましょう。
※換気回数:部屋の空気がすべて外気と入れ替わる回数
【具体的な対応例】
ビルのオーナーが時間を定め、店舗と協力し、一斉に店舗の窓、入口及びフロアの非常口の扉を開け、換気を行う。